この撮影に訪れた2011年4月23日の段階では、震災時に堆積した塩分を含む土砂は撤去されていました。
しかし、地盤沈下により大潮の満潮時には潮水に浸かる事が大きな問題になっています。
当日も、「高田松原を守る会」の副会長の小山芳弘さんらが満潮時の潮位などを計測していました。
この松は、東日本大震災を知る全ての方にとっての希望です。
後世に震災の事実を伝える為のシンボル。前に進む為の活力。
そして、港湾などを持たない陸前高田の貴重な観光資源となります。
希望の松も、復旧作業リストの中では下に入ります。
人命や財産には一切関わりません。
市役所の担当者や復旧作業に携わる方。
予算などは、しかるべきところから投入すのが当然です。
しかし・・・
希望の松には、「ただし」が付きます。
赤松は他の植物に比べれば塩害に強いのですが、潮に浸かるほどの場所では生き延びることが困難になります。
希望の松が、非常に重要な財産であることは、全ての方が認識しています。
しかし、行方不明者が見つかっていない状況の中で、松を保護する事に尽力をつくすことは、今の被災地では不可能です。
地震も被災されている、高田松原を守る会なども活動はされていますが様々な面で十分とは言えません。
震災直後は、現場の混乱から一時的に窓口を代行していましたが、現在は受付などを行っていません。
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