北泉浄化センターに訪れるのは2回目となります。
なお、今回は通常のボランティア(女川にて日曜大工)として被災地に入った為、空撮は行っていません。
←震災から1ヶ月経過時
北泉浄化センターの周囲は行方不明者の捜索が行われていました。
周囲の道路なども震災直後の状態を留めており、北泉浄化センターの建物には車両などでは近づけない状態でした。
今回(震災から7ヶ月後)の撮影。
4月撮影の反対側からの撮影になります。(写真右側の建物が北泉浄化センター)
大きなガレキは片付けられ、道路は使用できるようになっています。
この道路は、奥にある原町火力発電所の西側につながっています。
津波は左側の防潮堤を乗り越えて、右側の北泉浄化センターの敷地に流れ込んでいます。
防潮堤の高さによる蓄えられた津波の位置エネルギーは、一気に落下することにより防潮堤の背後の建築物を根こそぎ破壊します。
多くの木造家屋では、基礎も含めて粉砕されているのですが、北泉浄化センターでは強固なくい打ちの基礎のおかけで建物が原型を留めています。
②が北泉浄化センター。
上空から比較すると①の位置が大きく剔られている事が見て取れます。
津波の位置エネルギーは、①の方が大きかったと推測出来ます。
※あくまで、位置エネルギーの評価
以下のページと合わせてご覧頂くと、海岸の形状などが良く理解出来ると思います。
防潮堤の直後の建物は、防潮堤の高さと比例して、位置エネルギーをため込んだ津波にさらされることになります。
今後建築される、津波からの避難所を兼ねるような建築物には、位置エネルギーを持った津波にも配慮が必要になります。
地面を掘り起こされるような動きをする津波にさらされることになる為、くい打ちは必須。建物その物の重量にも気を配る必要があります。
防潮堤が高いほど、位置エネルギーは増す。
高すぎる防潮堤は、背後の建築物の基礎部分のダメージと反比例。
これらの位置エネルギーを含んだ津波に耐えた建築物は、今後の貴重なデータです。